「ピースクラフツSAGA」は認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが実施する佐賀の伝統工芸を支援するプロジェクトです。

EDITION 2020

EDITION 2020

「ピースクラフツSAGA EDITION」は、2018年に開始したピースクラフツSAGAの商品・作品開発プロジェクトです。
3年目の今年は、諸富家具の平田椅子製作所、肥前吉田焼の副千製陶所、黒牟田焼の丸田宣政窯、昨年に引き続き鍋島緞通吉島家、有田焼の李荘窯業所が参加。デザインは今年も澄川伸一さんと半田理恵さん。「職人の技」にフォーカスし、日常使いしやすい商品をラインアップしました。
ピースクラフツSAGA限定のふるさと納税返礼品として追加されるほか、それぞれの事業者が販売します。

諸富家具/平田椅子製作所

LILLY

ダイニングチェアは後ろ姿が「命」です。 実際ダイニングテーブルに置いて使う時も、後ろ姿ばかりを眺めることになるのではないでしょうか? 毎日視界に入るものだけに、最高に美しい「後ろ姿」にこだわりました。造形のヒントになったのはユリの花弁。ひじ掛けの有機的曲面は、優美な世界観を醸し出し身体をすっぽりと包み込んでくれます。
選りすぐりの職人が通常の 4倍ほどの時間をかけて、丁寧に研磨を行って丹念に磨き上げています。 ダイニングに居る時間が今まで以上に長くなること間違いなしです。

平田 尚二さん

澄川さんのデザインといえば、流れるような曲線を活かしたデザインが特徴的です。今回のコラボレーションでどのようなデザインがくるのか楽しみでした。
ご提案いただいたデザインは、澄川さんらしい流線型が特徴的で、特にチェアーの背もたれ方向から見た優しいラインが魅力です。製作段階では、工作機械と職人の知恵比べ。完成品が世に出ていくのが楽しみです。シンプルなモダンインテリアにも、伝統的な日本建築にも、さらには洋風な装飾インテリアにもコーディネートしてみたい作品です。

Dining Half Arm Chair LILLY 1脚(ナチュラル/張地2色)

H775×W580×D575㎜ SH420㎜ アームの高さ620㎜
フレーム/木(レッドオーク/ウレタン塗装)、クッション/
ウレタンフォーム、張地/バトン(ポリエステル製)

118,800円(税込)

デザイン・ディレクション:澄川伸一

Dining Half Arm Chair LILLY 1脚(ダークブラウン/張地2色)

H775×W580×D575㎜ SH420㎜ アームの高さ620㎜
フレーム/木(レッドオーク/ウレタン塗装)、クッション/
ウレタンフォーム、張地/バトン(ポリエステル製)

118,800円(税込)

デザイン・ディレクション:澄川伸一

平田椅子製作所のその他の情報はこちら

鍋島緞通/鍋島緞通吉島家

SQUARE

「鍋島緞通」は江戸中期に佐賀に伝わり、300年以上の歴史を持つ、由緒ある日本の伝統敷物です。絨毯を織る技術はペルシャからシルクロードを経て日本に伝わりました。その過程で、日本ならではの独特の進化を遂げ、湿気が多く四季がある日本の風土でも心地よく使えるように「綿糸」を使って織られています。最大の特徴は最高級のタオルのような肌触りの良さと、100年使えるというその製品寿命の長さ。そんな「鍋島緞通」をまずは体感していただきたいと、現代のデザインアレンジを施した座布団の新作ラインアップです。

山副 里さん

今回は日常的で実用性の高い座布団の、彩り豊かですてきなラインアップに仕上がりました。本デザインの持つ、モダンな感性が伝統的な鍋島緞通と融合し、現代の生活にも溶け込みやすい商品に仕上がったと思います。

L450×W450mm、毛足12mm、木綿製

各38,500円(税込)

デザイン・ディレクション:半田理恵

L450×W450mm、毛足12mm、木綿製

各38,500円(税込)

デザイン・ディレクション:半田理恵

L450×W450mm、毛足12mm、木綿製

各38,500円(税込)

デザイン・ディレクション:澄川伸一

L450×W450mm、毛足12mm、木綿製

各38,500円(税込)

デザイン・ディレクション:澄川伸一

L450×W450mm、毛足20mm、木綿製

各102,300円(税込)

デザイン・ディレクション:半田理恵

鍋島緞通吉島家のその他の情報はこちら

有田焼/李荘窯業所

littles

白雪姫と七人のこびとを連想させるような、窓際の小さなスペースに置ける超小型の花器です。何気ない日常に、ほんの少しでも「花」が活けてあると、生活そのものが華やいでくるものです。
奥行を短くすることで、5センチ×10センチ程度の平らなスペースさえあれば簡単に置くことが可能。窓際に5種並べてもいいし、その時の気分や季節に合わせて選んでみるのもまた楽しみです。製作は有田焼の中でも独創性に定評のある李荘窯。CADを駆使して非常に難度の高い形状を実現化しています。

寺内 信二さん

澄川さんとは、ものづくりを通して長いお付き合いをさせていただいています。私の中で澄川さんは「曲線の魔術師」と理解しています。
今回のプロジェクトで一番に思ったことは、澄川さんと仕事をする意味。デザイナーとつくり手が、お互い響き合うことで生み出される「モノ」の中に時代を映す道具が生まれるものと確信しています。
今回は、長い時間をかけて話し合い、つくり直して納得できた取り組みになったのではないかと満足しております。

デザイン・ディレクション:澄川伸一

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肥前吉田焼/副千製陶所(そえせんせいとうしょ)

DOTS&LINES

誰もが一度は目にしたことがある、水玉の急須でおなじみの副千製陶所の新作です。昭和チックでレトロな水玉模様は、職人が一つ一つ丁寧に工具で彫って作成しています。今回の新作は、そんな心温まる手仕事の技術を応用しつつ、令和の時代にも生活に自然に溶け込む3種のフリーカップシリーズ「DOTS&LINES」です。デザインはすべて、若い方々も使いたくなるような北欧風のシンプルモダン。冷たい麦茶から、温かい緑茶やコーヒー、そしてビールや焼酎までどんな飲み物を入れても使いやすい大きさです。

副島 謙一さん

自社での商品開発では、どうしても和食器のサイズという枠にとらわれがちになりますが、今回はその枠にとらわれず、男女問わず使いやすいくスタイリッシュなカップの大きさになりました。
当社が持っている技法をシンプルな装飾で表現していただき、大変満足のいく仕上がりです。

H110×Φ60mm、180ml、磁器製

各3,300円(税込)

デザイン・ディレクション:澄川伸一

H110×Φ60mm、180ml、磁器製

各3,300円(税込)

デザイン・ディレクション:半田理恵

H110×Φ60mm、180ml、磁器製

各4,400円(税込)

デザイン・ディレクション:澄川伸一

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黒牟田焼/丸田宣政窯

MUTA NOIR

独特の重厚感のある仕上がりの「黒牟田焼」。その歴史は有田焼よりも古いといわれ、現在も武雄の山中の登り窯で素晴らしい作品がつくり続けられています。そんな丸田宣政窯からの新シリーズ「MUTA NOIR(ムタ・ノワール)」は、日常の家庭での食事を一気に華やかに変身させるモダンなデザインのプレート群です。
丸田宣政窯の特徴のひとつに、「刷毛目」という技法があります。これは繊細な刷毛の使い方で表情豊かな釉薬の文様をつくり出す特殊な技術です。代表的な三種の刷毛目文様をラインアップしました。

丸田 延親さん

数多くの窯元から黒牟田焼を選んでいただき光栄です。デザイナーとの共同制作は初めてで、良い刺激になりました。製作過程で得た気づきを活かして、今後の活動をどう展開していくかを考え、期待で胸を膨らませています。
このご縁を大切に、伝統の中に新しい作品を生み出す取り組みにチャレンジしていきたいと考えています。

大皿:H30×φ230mm 5,720円(税込) / 中皿:H30×φ151mm 3,960円(税込) / 小皿:H30×φ111mm 2,420円(税込) / 長皿:H30×W286×D85mm 5,720円(税込)

※すべて陶器製

デザイン・ディレクション:澄川伸一

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商品テキスト:澄川伸一

デザイナー紹介

澄川 伸一

Profile 澄川 伸一/プロダクトデザイナー
大阪芸術大学教授/澄川伸一デザイン事務所代表
1984年千葉大学工学部卒。ソニーデザインセンター、ソニーアメリカデザインセンターを経て1992年独立。ドイツIF賞、ドイツレッドドット賞、グッドデザイン賞など受賞多数
世の中はコロナ禍の影響で、今まで以上に家でゆっくりと過ごす時間が増えてきているのではないでしょうか?だからこそ、普段の生活で日常的に接する「モノ」には気を使って良質のもので過ごしていきたいものです。
「有田焼」を始めとして古来、卓越した伝統産業の宝庫である「佐賀県」。今年は、特に職人さんの手による「ハンドメイドの技術」にフォーカスして新作をご用意いたしました。伝統的な技法を最大限に駆使しつつも、現代の生活にうまくマッチするような、素晴らしいアイテムぞろいです。ぜひ、この機会に。

半田 理恵

Profile 半田理恵/グラフィックデザイナー
株式会社LINICA プランナー・デザイナー/半田デザイン事務所代表/京都きもの芸術文化協会教授
2012年千葉工業大学工学部卒。制作会社にてエディトリアルデザインに携わり、2016年CIを軸にプロモーションツールの制作をメインとした半田デザイン事務所を設立
コロナの影響でいくつものイベントが中止になり、人とのコンタクトポイント少なくなる中だからこそ、職人たちの人となりを伝えたいという思いがEDITION2020を通じて強くなりました。
日々、技術を磨き、逸品をつくり出す職人それぞれにフォーカスしたストーリーを追うことで、商品デザインにそのイメージを載せ、つかい手にも職人たちの思いが伝わればと思います。