「ピースクラフツSAGA」は認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが実施する佐賀の伝統工芸を支援するプロジェクトです。
活動レポート
2025年3月18日

猫好き必見🐾佐賀の伝統工芸と猫グッズを視察

ピースウィンズ・ジャパンは、佐賀事務所で伝統工芸の支援を行う一方、西東京では保護猫活動にも取り組み、猫と人が共生できる社会づくりに力を注いでいます。

2025年2月17日(月)~20日(木)、保護猫事業を手がけるピースニャンコ・プロジェクトのスタッフが佐賀を訪問。
県内の猫の現状調査と、伝統工芸を活かした猫グッズの開発を検討しました。

猫好きなつくり手は多く、工房の中に猫がいる光景も珍しくありません。そんな猫と工芸が交わる魅力的な工房を訪れました。


ユーチューバー猫🐾がいる焼き物工房 – 玉峰陶園(玉峰窯)/武雄焼

トップ画像にも登場する黒猫のネルソン君。「猫監督」として工房を案内し、焼き物作りを紹介するSNSがバズり、メディアでも注目されています。

2024年の伝統工芸助成事業にも採択され、日々意欲的に作品作りと陶芸研究に励んでいます。

玉峰陶園では昔から黒猫を飼っており、「黒猫がいないと寂しい」とネルソン君を迎え入れました。さらに、迷い猫を保護することもあり、いつも猫がいる猫との縁がとても深い窯元です。

工房には、全国のファンからのリクエストを受けた猫作品がずらり。美しい釉薬と猫への愛があふれた作品に、猫好きなら一目ぼれすること間違いなしです!

玉峰陶園猫小皿
一つとして同じには焼きあがらないという、結晶釉薬が美しい猫小皿。全部で5色あります。
玉峰陶苑素焼きねこ
工房には猫のお皿がいっぱい!すべて作業でこだわりながら制作されています。
玉峰陶園たて
無類の読書家で知られる中尾さん。焼き物の研究書の中に、銀のタテ発見

🐾 ネルソン君の活躍と玉峰陶園については>>こちら


ワルかわいい猫フィギュア🐾とエキゾチックな作品がならぶ- 喜鶴製陶/有田焼

イタリア留学経験を持ち、有田焼の枠を超えた自由な表現と確かな造形力で知られる山口祥治さんが率いる喜鶴製陶(きかくせいとう)

こちらの工房では、食器のほか、毎年干支のフィギュアを手作り・手描きで制作しています。

工房には、東洋でも西洋でもないエキゾチックな作品が並びます。安南手風の古風な染付や、ペルシャ陶器のような輝く質感など、どれも他にはない個性が光る焼き物ばかり。

山口さんは犬を飼われていますが、動物全般が好きで、工房には猫をはじめさまざまな動物をモチーフにした、絵画や彫刻も展示されていました。
それぞれの動物の特徴や愛らしさが見事に表現されており、猫フィギュアも一つ一つ異なる表情で、まさに“ワルかわいい”魅力満載です。

工房には、山口さんの感性光るうつわが並びます。一度見たら忘れられない印象的作品です。
猫を含む動物フィギュアが沢山!ワルぶっている感じだけでなく、もちろんキュートな猫もいます。
大人がつけても素敵な猫ブローチ。作品としての質が高く、ジュエリーのような存在感。

🐾喜鶴製陶の作品は>>こちら


猫🐾と伝統工芸がつなぐ未来

21年、一緒に暮らした愛猫。いつも前脚を揃えて、側にいてくれる、今でも大切な存在。

猫と美術工芸品は、古くから深いつながりがあります。
エジプト神話の猫の神・バステト、日本の招き猫など、世界中で猫をモチーフにした作品が作られてきました。職人の遊び心と愛情が込められた作品は、今もなお大切に受け継がれています。

私自身、陶芸を学んでいた学生時代に、飼っていた猫の彫像を作りました。写真は色あせても、工芸品として残る猫を見ると、一緒に暮らした思い出や何気ない仕草が鮮やかに蘇ります。

人の手で丁寧に作られた工芸品には、想いが宿ります。

愛する猫との記憶を呼び起こすオブジェやうつわは、単なる”物”ではなく、心をつなぐ“宝物”となるのではないでしょうか?そして、永遠の存在となり寄り添ってくれると思います。

猫を愛する気持ち、そして猫との記憶を、工芸品を通じて形にし、すべての猫が幸せに生きられる社会の実現につなげられたらと、今回の視察を通して改めて感じました。

今後は、有田陶器市( 2025年4月29日㈫ ~ 5月6日㈫ )でのお披露目販売会に向けて製作を開始します!
ピースニャンコ×ピースクラフツが生み出す、新しい猫と伝統工芸の支援プロジェクトに、どうぞご期待ください。