佐賀の伝統工芸助成事業(PWJと「わのクニづくり希望社)との共同事業)の助成事業者が決定し、事業の内容確認や現状を伺うため、審査員の方々と視察を行いました。
今までふるさと納税で取引のない初めての事業者もあり、作品に対しての思いや、いきさつなども伺うことができました。審査員の方々も初めての訪問のところが多く、興味は尽きない様子でした。
現在ある光彩硝子の改良版を開発し、その特許取得を目指す副島硝子工業さん。開発に向けての強い思いと製作方法を伺い、工房見学もさせていただきました。開発後、どのように使っていくかも課題とのことで、審査員からのアドバイスに熱心に耳を傾けられていました。今後の展開が楽しみです。
2019年8月の豪雨で被災した聖山陶房さん。陶芸を志されたきっかけや、被災したときの状況も話してくださいました。油が流出した工場の近くに工房があり、水とともに油が流れ込み、150cmほども浸水したとのこと。行政やボランティアの方々の支援が大きな励ましとなり、製作再開されました。今後は展示会等も決まっているそうです。
有田で3代続く貝山製陶所さん。業務用食器をつくられてきましたが、現在は家庭でも使える食器の開発を進められています。製作の流れを伺いながら工房内を案内していただきました。近年開発された食器シリーズは並べると一幅の絵のようで、審査員からは思わず感嘆の声が上がりました。
アリタセラに店舗を構える和食器専門店で、独自ブランド麟シリーズが人気の金照堂さん。今回は新たな市場へ向けての商品開発を行います。海外の展示会出展にも積極的で、海外での高い評価が今回の商品開発につながったようです。
印象的な瑠璃色で多くのファンを引き付けている坂本窯陶工房さん。瑠璃色の難しさや奥深さを伺いました。展示会出展費用としての申請でしたが、コロナ禍ですでに中止となった展示会もあり、審査員からは代替案として、オンラインショップの拡充について提案がありました。
諸富家具メーカーの中でも個性的なステーショナリーづくりを行うミマツ工芸さん。今年度は工場内整備やショールーム開設、ホームページの拡充を進められます。製作への熱い思いや、どのようなショールームにするか、実際に工場内を回りながら話を伺いました。
3代続く有田焼の窯元、福珠窯さん。雰囲気のあるショールームをお持ちです。コロナで買い物客も激減し、新規顧客獲得のため、展示会出展を考えられていましたが、展示会の中止も予想され、さらなる商品開発に着手されることに。窯を継ぐ前はデザイナーとして働かれていたという福田さん。その経緯なども話してくださいました。
「陰刻」という彫りの技法と、青白磁の器が特徴的な精華窯さん。今回はパンフレット制作費とIT機器購入費に充てられます。新作のランプを見せていただき、新たなアイデアなども伺いました。作品紹介として、あるいは新規開発の際の営業ツールとしてパンフレットは不可欠とのこと。個人の窯元さんではできることも限られます。今回の助成が助けになれば幸いです。
助成は2020年12月末までに行われるものが対象となります。
成果紹介をお楽しみに!
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